以前このトピックスで、変わり天神についてお書きしました。
今回は変わり継手をご紹介します。
変わり継手とは、通常のものとは異なる形状をした継手を総称して指します。細部は作り手によって異なりますが、基本的に継手の境目を棹の中心からずらします。こうする事により継手の境目に2の糸がかからなくなり、カンベリが少なくなります。
又、ほぞが2本になっている物もあります。
通常ほぞは1本であり2本の物は非常に珍しく、細工にも高い技術が要求されます。
これは継手の強度を高めるためではありません。
強度からすれば、ほぞは通常の1本で十分なのです。
2本ほぞは、普段は目に付かない場所にあえてこだわりを求める遊び心から生まれたものです。一本につなげてしまえば、変わり継手も通常の継手もほとんど区別はつきません。
しかし隠れた細部にも技術を惜しまない姿勢は、大量生産で安価な製品には真似できないものであり、日本の伝統的な工芸品が持つ特徴です。